2024年
10月
11日
金
派遣会社からの依頼で、派遣スタッフの方から転職についての相談を受けました。東北の工業高校を卒業し、長年にわたり自動車部品などの加工作業に従事してきた方です。最近は夜勤が辛くなり、同一労働同一賃金の制度による将来的な賃金に対する不安も抱いています。さらに、70代の同僚と自分を比べて「自分はあの年齢まで同じ仕事ができるのか?」と心配していました。夢だった釣り船の船長や、最近興味を持ち始めた高年齢でもできると勝手に考えている倉庫作業も選択肢として浮かんでいるそうです。
前回のブログでは、社長を応援する姿勢を前面に押し出していましたが、今回は少し消極的なアドバイスをしました。世の中の流れと彼の性格を考慮し、無理に転職を勧めるのではなく、慎重になるよう助言しました。彼が独身で「人生は一度きりだから挑戦してみる価値がある」と強く思っているのであれば、トライを勧めたかもしれません。しかし、のんびりとサラリーマン生活を送りたい気持ちがあるならば、今の仕事で20年以上培った経験を捨てるのは非常にもったいないと思いました。現職が嫌いではなく、他の同僚が辞めた後に苦労している話もあり、転職を考え直すように促しました。
ただ、彼はすでに就職活動を始め、地域も絞って、かなりやる気を見せています。私が否定的な意見を述べることで、彼に「会社の味方をしている」と思われるのではないかと心配もしました。悪い気分で辞められてしまうのは不本意ですし、万が一転職がうまくいかない場合にも戻れるような関係を保ちたいと考えています。
彼とは10年近くの付き合いですが、時間が経つのは本当に早いものだと感じます。経営者の視点と労働者の視点、両方を考慮しながら物事を判断することがいかに難しいかを実感した一日でした。なんとか両方が幸せになる方法を模索する日々です。
2024年
10月
11日
金
私は、社労士の他16人を雇用している小さな企業のオーナー社長です。他者からサービスを受ける際には、事前にリサーチを行い、時には実際に試してみることもあります。その過程で疑問が生じた場合や、自分のアイデアについて他者の意見を求めることがあります。
自分がなりたい理想の相談相手として思い描いているのは、阿川佐和子さんのような方です(私は男性ですが)。彼女のように相手の話をしっかり聞き、シンプルな疑問を投げかける姿勢を目指して努力しています。経営者というものは、相談する相手がいない孤独なプレーヤーであり、まずはとにかく「聞いて欲しい」。その後、率直な疑問を投げかけて欲しいのです。それでも自分の考えを固持するのであれば、先に進むことを支援し、もし途中で躓くことがあれば、全力でサポートして欲しいと思います。完璧な案でなくても、まずは前に進むことが大切だと考えています。大手IT企業の創業者が言った「完璧を求めるより、まず完成させろ」という言葉にも共感します。
小規模な企業には、法律や常識では割り切れない部分があることも理解すべきです。私自身、社労士として相談される側に立つとき、提案することも重要ですが、何よりも相手、特に企業の社長さんの内なる希望を引き出すことが大切だと感じます。良きパートナーであり続けることを目指していきます。
2024年
5月
31日
金